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スキンシップの重要性と岩月謙司氏の育てなおしの問題

「犬として育てられた少年」の4つ目のエピソード、
「接触への飢え」では、
愛に飢えた子どもを立ち直らせるスペシャリスト、
ママPという人物が登場します。

著者のブルース・D・ペリー博士にも、
大きな影響を与えた人物です。

 
ママPは心理学的な知識はほとんど何も持っていません。
しかし沢山の里子を育てた確かな経験があります。

ネグレクト(育児放棄)などにより、
里子に出され、不安に怯える子供を、
赤ん坊のように抱きしめたり、添い寝することで、
子供の心の傷を癒す術を身を持って知っています。

 
7歳のロバートは実母に虐待され、
施設や里親をたらい回しにされ、
7年間愛情を注がれずに育ち、
多くの心理的障害を抱えママPの元にたどりつきます。

彼女はロバートがイライラしたり怯えていると、
抱きしめ、布団に入れて背中を撫でてあげます。

しかし7歳の男の子が、
養育者と同じベッドに寝ることは、
当時米国の医療スタッフから見ても、
好ましくない行為と思われていました。

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岩月謙司氏の問題

私はこれを読んで、「育て直し」で有名になった、
岩月謙司氏(元香川大学教授)を思い出しました。

彼の著書を数冊読みましたが、
彼の考え方はこのママPとほとんど同じだと思います。

 
しかし治療にスキンシップを取り入れた岩月氏は、
患者の女性にセクハラとして訴えられ、
裁判で争った末に、
最終的には有罪判決を受けています。

一つの問題として、成人女性に対して、
男性がスキンシップを治療に取り入れることは、
非常に危険だということです。

私は岩月氏の考え方は全く間違ってはいないと思います。

しかし施術者が、1ミリでも男性として患者を見てしまったら、
もう終わりです。

 
自分がたとえそう思っていなくても、
女性の側に少しでもそういう目で見られたという意識があれば、
治療は成立しません。

治療される側も心に問題を抱えている人達なので、
どういう心理で岩月氏を見ていたのか、
推察することが非常に困難だということもあります。

スキンシップの必要性と問題点

私はスキンシップという治療方法が成立するなら、
薬などとは比べものにならない、
多大な効果があると思います。

愛情不足で育った子供にとって、
感情のこもったスキンシップほど安らぎをもたらすものは他にありません。

自分が小学生の時、自律神経失調症と言われた腹痛も、
誰かに抱きしめてもらえたならば、
あっという間に治ったのではないかと思います。33-1225726336xv5w_thumb

人はいくつになっても子供の心を持っています。
記憶は変えることができないからです。

スキンシップを受けた記憶が乏しければ、
いくつになってからでも、
その記憶を埋めるためのスキンシップは必要だと思います。
(ただし完全にその経験が無い場合、逆効果になる恐れがあります)

できれば子供のうちは、
できるだけ治療にスキンシップを取り入れて欲しいと、
個人的には思います。

 
しかし10歳を過ぎれば、
スキンシップは性的欲求と混同されてしまいます。

思春期が近づく年齢になったら、単純な肌の触れ合いさえ、
色々と面倒な問題を引き起こしかねません。

自立してからまだその欲求が強いなら、
それ以降は自分でパートナーに求めるのが最善の手段だと思います。

次の関連記事⇒「犬として育てられた少年」3

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