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臨床心理士 長谷川博一さんによる東ちづるさんへのカウンセリング

自分がACではないかと東さんが気付いてから約3年の月日を経て、
東さんはお母さんと一緒にカウンセリングを受けようと思い立ちます。
ちょうど40歳くらいということになるでしょう。

(前回の記事 東ちづるさんに学ぶアダルトチルドレン(AC)の特徴 家族と依存

自分を治す為には、お母さんにも変わってもらう必要がある、
と東さんは考えたようです。

 
カウンセリングは長谷川さんと東さん、長谷川さんとお母さん、
そして3人でのセッション、と毎回1時間、計12回が行われました。

この本(“私”はなぜカウンセリングを受けたのか)には、
そのうちの9回の内容が(全部ではありませんが)記載されています。

カウンセリングでの生の言葉のやり取りが書いてあるということが、
この本の素晴らしい所でもあります。

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カウンセリングに不安を感じていたお母さん

お母さんは最初は何をするのかとても不安だったようです。
「催眠術をかけられて訳が分からなくなるなんてことはありませんか?」
と長谷川さんに質問しています。

最初の3人でのカウンセリングでは、
ちづるさんの話にお母さんはかなり我慢していたようです。
無意識のうちに自分の爪で手首を抑えていたのを、
長谷川さんが気付き、軽く指摘します。

お母さんには、母親の気持ちは子供を産んだ人間にしか分からない、
という想いが強くあり、
自分が子供の立場だった頃のことを思い出す必要がありました。

そしてカウンセリングの中で、
自分が子供の頃におねしょをしていたことを思い出します。

お母さんには分離不安があったのでしょう。

 
私も自分の母親がこうしてカウンセリングを受け、
子供の頃に受けた傷を癒すことができたら、全然違っただろうな、
と強く思いました。

私はかつて言葉により力づくで母親の考えを改めさせたいと考え、
何度も話し合いをしましたが、結局それは無理なことでした。

人は人を変えることはできません。
基本的には相手を変えたいと思ったら、自分が変わるしかないのです。

特に相手の年齢が高ければ高いほど、自我が固まっていて困難です。

それでも人を変えたいと思ったならば、相手を最大限に理解し、
感謝の気持ちを伝え、少しずつアプローチしていくことが必要でしょう。

 
このカウンセリングでは長谷川さんはもちろん、
ちづるさんもとてもお母さんに気を遣って、
自分で気づくように話を誘導しています。

あなたのここが悪い、
とは極力言わないようにしているのが分かります。

すばらしい結果

最終的にこのカウンセリングは素晴らしい結果をもたらし、
お母さんは、相手の気持ちや世間、第三者の目が行動基準になっていて、
自分の自発的な行動が抑えられていたことに気付きます。

お母さんはいつも子供を褒めるようにしていたのですが、
それは自分の目で見てではなく、世間から見て良いこと、
人から良く思われることに対して褒めていたのでした。

そしてそれは自分にも当てはまり、いつも人から褒められるように頑張り、
結果的に自分のしたいことを抑え、
自分の意見も遠慮して言えなくなっていました。 6231641551_541c96e583_m_thumb
私はいつも母に否定ばかりされていたので、もっと褒めて欲しいと思っていました。
褒められることで自信がつき、子供は良くなると思っていましたが、
褒める側が自分の基準をしっかり持っていないとダメだということがよく分かりました。

物差しが世間や人の目になっていては、
いくら褒められても子供は苦しくなってしまうようです。

 
カウンセリング後に、お母さんは自発的に娘に謝罪します。
これはまさに私が夢見た結果です。

東さんの場合、お母さんへの感謝の気持ちを伝えながらの話し合いだったので、
これだけの結果が出せたのだと思います。

これでお母さんへの蟠り(わだかまり)が無くなり、
これ以上ない結果が得られたのではないでしょうか。

長谷川さんのカウンセリング

このカウンセリングは最初からお母さんの問題点はある程度分かっており、
それを気付いてもらうためにいかに誘導するか、
というところがポイントだったと思います。

一番凄いと思うのは、最初から内容を本にする、
というプレッシャーがあったことです。

経験が無いと、とてもではないが出来ないことでしょう。

後書きでは、高校時代の記憶を無くさせたのは「セルフ」
によるすばらしい心の防衛手段だ、と書かれています。

この言葉から長谷川さんが、
クライアントの自己治癒力を重要視していることが伺えます。

特にこの親子の場合は、神経症的な症状を治そうとしているわけではないので、
人と人とが理解し合うにはどうすればよいのかということが、
この話し合いから学ぶことができます。

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