書痙が治らない理由 「TEPPEN」を見て思ったこと 手の震えについて

ペンで字を書く 書痙

最初に字を書く時手が震えたのは20歳過ぎた頃だと思います。

何か会員カードみたいなものを作るとき、店員に見られていることを意識して字を書いていると、手が震えてきました。

もともと字が下手だったので、コンプレックスはありました。
一人で書いていても、字がグニャっとしてしまい、何度か消して書き直すということがよくあります。

線を伸ばすべきところが曲がったり、曲げなくてはならないところで、伸ばしてしまったり、どうも細かいコントロールができません。

特にツルツルすべるボールペンが一番書きづらいです。
そういう苦手意識がある上に、店のカウンターなどで店員に見られていると、何とか普通に書こうと考えてしまうためか、心臓がドキドキし始め、手が震えてきます。

ただでさえ汚いのに、ミミズが這ったようなとんでもない字になってしまいます。

それでも20代の頃はあまり意識していませんでした。
ただ震える経験をすればするほど症状がひどくなっていきます。

この症状が一番ひどかったのは30代になってからです。

書痙の場合、大きく分けて2種類あるようで、心臓のドキドキを伴ったものと、そうでないものです。

震え自体は振戦(しんせん)と呼ばれるものです。

心臓のドキドキがないものは、手や脳などの異常、あるいは別のストレスが原因、ということも考えられ私の症状とは異なります。
他人に見られていなくとも震えることがあるということです。

視線を感じると心臓がドキドキし始め、それと共に震えだすということは、明らかに他者に対する意識であり、視線恐怖症、対人恐怖症状の一つと言えると思います。

私の場合、一人で書く時に震えることはほとんどありません。

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毎朝名前を書くのが辛かった

30代の頃は派遣社員をしていてその出向先の職場にもよりますが、セキュリティの為、正社員以外の人は、受付で所属や名前を書かなくてはならない会社があります。

受付の人との距離にもよりますが、視線を感じると手が震えてしまい、朝からとてもブルーな気持ちで仕事する破目になったりします。

私はあらかじめ人前で字を書くような可能性があるときは、医者から処方された、精神安定剤・抗不安薬である、「レキソタン」という薬を飲んでいました。

薬が効きやすい体質なので、これを飲めば大抵大丈夫ですが、効きすぎて集中力が低下することが問題です。

新しいプロジェクトでも、朝、受付で名前を書かなくてはいけないことが度々ありました。
(作業する建物によって違いました)

名前を書くといっても、住所まで書くわけではないので、震えるかどうか微妙なところです。

人が書いている所をどこか不安そうにじっと見る受付の女の人がいて、その人がいると、大抵ダメでした。

もう一人の明るい女性のときは、ほぼ大丈夫でした。

仕事前に薬を飲むと仕事に支障をきたす恐れがあるので、明るい女性に賭けて飲まずに行ってみたり、薬を半分に割って、ぎりぎりの量を調節してみたりして何とかやり過ごしていました。

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震えることそのものも嫌でしたが、心臓がバクバクし、余裕が無くなり、半分パニックのようになっている状態がとても嫌でした。

頭が冷静で手だけ震えるのなら、手に障害があるように振舞えるかもしれませんが、自分自身がおかしくなっている、という感覚に襲われることに困りました。

人前で震えるといっても、親しい人の前では大丈夫です。
親しくなくても、ある程度雑談などをして、気が緩むと、震えず書けることが多いです。

また字を書くと思っていない時に、不意に書いてくれと言われたときは、大丈夫だったりします。

長めの文を書いているうちに、視線を感じ、緊張が始まると共に震えてくるということがよくあります。

書痙を治したくて催眠療法を受ける

書痙(しょけい)を治したくて催眠療法も受けてみましたが、期待していた効果は得られず、私はがっかりしました。

しかしよく考えてみると、書痙は抑圧した記憶が原因で起こっているわけではない、ということに後から気付きました。

催眠を使わなければ取り出せないような、強い抑圧は自分の中には無かったのです。

私の書痙の原因は、視線恐怖と、字が下手だ、というコンプレックスが合わさったことにより起こっています。

視線恐怖は、同じ視線恐怖症である母親の視線の動きを、赤ん坊の頃から長い間見続けたことにより、自分の中にコピーしたものです。

これを催眠による暗示で治そうと思ったら、やはり同程度の長い時間の暗示が必要になるのではないでしょうか。

1、2時間の暗示を数回受けたところで、何年にも渡ってコピーしたものを変えることができる、と思う方が無理があります。
(実際に治そうとする暗示は今回受けていませんでしたが)

人を恐れて逃げてしまう野良猫を、人に慣れさせようと思ったら、相当の時間をかけて少しずつ慣らさなくてはいけないのと同じです。

「TEPPEN」を見て思ったこと

もう一つの字が下手であるというコンプレックスについては、ペン習字等を実際に練習して自信をつけるしかありません。

しかし書道の先生でも書痙になる人がいる、という話はわりとよく聞きます。

この話を聞くと、字がいくら上手くても、緊張しやすい人は結局震えてしまうのではないかと思いがちですが、そうではありません。

「TEPPEN」という芸能人が特技を競う番組がありますが、この中で書道の腕を競う企画があります。

段位を取得している芸能人達が、その腕を競い合うのですが、多くの人がブルブル震えながら書いています。

私などは見ているだけで、心が痛くなる思いです。

ピアノの腕を競い合う企画も同じです。
震えながら必死で弾いている姿を見ていると、自分が緊張してるようで、音が聴こえなくなってしまいます(笑)。

これはなぜ震えるかというと、上手いのが当たり前という基準で字を書くからです。

書道の先生でも、先生として上手く書かなくてはいけない、という思いがあるから震えてしまうのです。

私が普通の字を書かなくてはいけない、と思うことと一緒です。

どこかの受付で、一般の人として字を書く場合、いくら見られても書道の先生なら震えないでしょう。

普通の字を書ければいいと、基準が下がるからです。

また視線恐怖でなくとも、テレビカメラや客席から見られているという意識があれば、緊張するのは普通の反応だと思います。

普通の局面で書道の先生が震えてしまうなら、それは心理的なものではなく、器質的なものが原因ではないでしょうか。

書痙の克服・治し方

上記したように、書痙を治すとしたら私の場合、字が上手くなることと、長い時間をかけて視線に慣れるということしかありません。

結論としてそれは無理でした。

結局、克服方法として、何か緊張しそうな用事があるときは事前に薬を飲んでおくことが最善策でした。

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