思春期の子供の心理と食事!内気な少年が犯罪者になった理由は?

悩む男性のシルエット 犯罪・犯罪者

前回は「コロンバイン銃乱射事件」からサイコパスを取り上げましたが、この犯罪は二人組による犯行でした。主犯のエリックの相棒となったのは抑鬱(よくうつ)に苦しんでいた17歳のディランです。

親はディランがうつで苦しんでいるということに気付いていませんでした。

サイコパスとは?その特徴!少女は子猫をトイレに流そうとした!
有名な銃乱射事件について書かれた「コロンバイン銃乱射事件の真実」という本を読んでいると、主犯のエリックという少年(事件当時18歳)は典型的なサイコパスだったという記述があり、サイコパスは生まれつきである可能性が高いとして、ある親子のことが紹

ディランの母親であるスーは被害者の関係者や世間から大きな批判を浴びた後に「息子が殺人犯になった」という本を出版しています。

エリックが大量殺人の願望を抱いていた様子はつけていた日記などで分かります。同様にディランも日記を残していましたが、人を傷つけたいという願望はほとんどみられず、好きな女性に想いが届かないことや劣等感、そして事件の2~3年前からあったという自殺願望について書かれていました。

ディランは結果的に銃乱射に加わり何人かを殺害していますが、正常な精神状態ならば殺人犯になることはなかったと思われます。

銃乱射事件で二人は自殺してしまったので、真相を完全に知ることははできませんが、家族がやっておくべきだったことについて考えていきたいと思います。

スポンサーリンク

子供の鬱(うつ)や自殺願望に気がつかない母親

ディランが事件を起こした大きな原因がうつ状態であったことでした。

ディランは日記に「死にたい」「俺はまだ死ねていない」などと記し、抗うつ薬のような薬を自分で入手して飲んでいました。

しかし、家族はその異変に最後まで気付きませんでした。

母親のスーは自分にもっとできることがあったはずだと激しく後悔しつつも、身内だからといって必ずしも殺人事件に発展するような異変に気づけるわけではないと本の中で主張しています。

また本には彼女がいかにディランを愛していたか、家族関係に問題はなかったことについて多くのページが割かれています。

犯人が自殺してしまった以上、当然家族はその責任を問われ責められることになりますが、元々社交的なスーは考えを外に発信して分かってもらいたいというタイプでした。

ちなみにディランは内向的な性格で父親に似たと思われます。父親のトムは在宅で仕事をする研究者タイプの人で、社交的なスーとは反対のタイプでした。

しかし性格と事件はもちろん直接の関係はありません。内気だから爆発したということではなく精神状態が正常なら事件を起こすことはなかったでしょう。

スーは息子のうつを脳の異常、脳障害だったとして、これに気付けなかったことを後悔していましたが、実は彼女は知らなかっただけで、母親にはこれを予防する方法があったのです。

子供をうつや犯罪者にしないための食生活改善方法!

食事

うつを予防する方法、それはずばり食事です。

近年、食生活がうつに大きく影響することが分かってきています。
さらにADHD(注意欠陥・多動性障害)、パニック障害や統合失調症など、これまで心の病とされていたものに食事の関連性が注目されています。

スーは食事に対して、栄養を摂るもの、という認識以外にはほとんど気を使ってなかったように思われます。

本の中で食事の問題に触れているのは一か所だけあります。
ある博士が脂質の摂取についてオメガ3とオメガ6のバランスが悪いと暴力性が発現する可能性があることについて言及しているのですが、スーは、我が家では週1回魚を食べているから問題なかったと一蹴しています。
(オメガ3は青魚などに多く含まれるDHA、EPA、亜麻仁油などに含まれるαリノレン酸などを指し、オメガ6は植物油や加工食品に多く含まれるリノール酸などを指します)

残念ながら週1回魚を食べる程度では正しい脂質(不飽和脂肪酸)のバランスにはなりません。

このことからも家庭での食生活に問題があった可能性は高いと思います。ここでは脂質の摂り方については取り上げませんが、病気を防ぐという意味でも正しく油を摂ることは大切です。

正しい油の摂取についてはこちらを参照してください。
健康によい油は?おすすめの油でがんやアレルギーを予防する!

血糖値を上げ過ぎるとうつなど精神に異常をきたす可能性がある

スーの本には家族でマクドナルドに行った描写やピザを食べたことなどが普通に書かれていますが、特に健康に気を使った食事の描写はありません。

家庭でのこのような食生活に加えて、子供がお菓子やジュースを頻繁に摂ってしまう可能性を考えると、糖質過剰で血糖値スパイクを起こしていた可能性がとても高いと思います。

血糖値スパイクとは血糖値が急激に上がったり下がったりすることで、基本的には糖質が多く含まれる食べ物を摂る事が原因となります。

高血糖の状態が続くと糖尿病となってしまいますが、それを防ぐために体はインスリンというホルモンを分泌し血糖値を下げます。

しかし大きく上がった血糖を下げることで今度は下がり過ぎてしまい低血糖状態となってしまいます。

低血糖の状態も危険なので体はコルチゾールなど一般にストレスホルモンと呼ばれる物質を副腎から分泌し血糖値を戻そうとしますが、この作用で自律神経が乱れイライラや抑うつ、集中力の低下といった症状を引きおこしやすくなります。

低血糖状態の子供はキレやすく、暴力事件を起こした子供の血糖値を調べてみると、低血糖状態に陥っていることが多いという報告もあります。

毎日マクドナルドで食事するとどうなるか?

ハンバーガー

スーパーサイズ・ミー」という映画をご存知でしょうか?

これは毎日マクドナルドで食事をしたら体はどうなってしまうのかということをドキュメントにした映画です。

監督が主演も務め実際に毎日マクドナルドのメニューにあるものだけを1カ月間食べ続けるのですが、20日経ったところで脂肪肝や高尿酸血症(進行すると痛風となる)となり、イライラや抑うつ感に襲われるようになりました。

さらに1ヶ月間で体重は10kg以上増えています。

やはりパンや甘い飲み物、ポテトなどによる糖質の過剰摂取が大きな原因だと思われます。
さらに野菜不足による栄養バランスの悪さや、抗酸化物質の摂取不足も加わっているので体への負担はとても大きいでしょう。

血糖値を上げる食べ物

特に思春期の頃はジュースやお菓子、ファーストフードなどで糖質過多になってしまう傾向があります。
そしてこの時期は色々と問題を起こしやすい時期でもあります。やはり糖質と問題行動の因果関係は否定できません。

そこで正しい知識を教えるとともに、友達同士のつきあいなどで糖質過剰になっている可能性を考え、家での食事は糖質を抑えるように工夫する必要があります。

血糖値を特に上げてしまう代表的なものは砂糖、小麦粉、白米など、食物繊維を伴っていない糖質です。(小麦粉や白米は食物繊維をわずかに含みますが精製の過程で大部分をそぎ落としてしまいます)

またフライポテトのように熱を加えることで糖度が上がるものもあります。
じゃがいもを生で食べる人はあまりいないと思うので、砂糖(特に白砂糖)、小麦粉、白米、じゃがいも、この4つは家ではなるべく食べないようにすることをお勧めします。

家庭でできる食事の工夫

砂糖はなるべく使わないようにし、どうしても使いたい場合は黒砂糖やはちみつを使用します。(黒砂糖などはミネラルなどの栄養が糖質をある程度相殺してくれるといわれていますが、白砂糖より少し良い程度と考えておきましょう)

小麦粉はパンや麺類に多く含まれるので食べないようにすることは大変かもしれませんが、パンならライ麦パンのような黒いパン、麺類はラーメンやうどんは控え、十割そばや全粒小麦のパスタなど小麦粉を使用していないものだけにしておきます。

お米は玄米が理想ですが、無理な場合は胚芽米、または白米にひえや粟(あわ)などの雑穀を混ぜたり、ワカメご飯にゴマをかけるなど工夫するとよいでしょう。(ワカメの食物繊維は糖質の吸収を抑えてくれます)

↓私はこれを玄米や白米に混ぜて食べています。

うつを薬で治療する危険性

ディランは抗うつ薬を自分で入手して飲んでいました。

しかしうつに対して薬が効く可能性は実は低いのです。
うつの8割に薬は無意味 (朝日新書)」という本が出ているくらいです。

そしてうつによる自殺は抗うつ薬の副作用によるものという説もあります。

病院ではすぐに抗うつ薬が処方されますが、薬を安易に飲んでしまう行為は副作用を考慮すると実はとても危険なことなのです。
インフルエンザは薬を飲まなくても治りますが、抗ウィルス薬の「タミフル」を服用し、衝動的に飛び降りを図ってしまう事件があったことは有名です。

薬を飲む飲まないに関わらず、まずは食事を見直すことを最優先に考えるべきです。

気をつけたいダブルバインド

説教

思春期の子供に対して親が正しいと思っていることをいくら口で言ってもそれが子供の心に届いているかどうかは分かりません。

むしろうるさいと思われてしまう可能性のほうが高いかもしれません。

子供は親の本質を見抜くので、親の行動や潜在意識と言葉が一致していないとその言葉に従おうとは思わないものです。

ダブルバインドとは?

潜在意識と言葉が一致していないような状態をダブルバインドといいますが、いい例が「おまえの為に言ってるんだぞ」という言葉です。

大抵こういうことをいう親は子供の為に言ってるのではなく自分のために言っています。
「なぜ勉強しない?私はおまえのためを思って言ってるんだよ」

勉強していい学校に入って嬉しいのは親自身だからこういう言葉が出てきます。
見栄や体裁のため、あるいは後々苦労するのが親自身である可能性があるからともいえるでしょう。

理由は様々でしょうが、これならむしろ子供に頭を下げて、「たのむ、父さん、母さんのために勉強してくれ」と言ったほうが子供の心に響きます。
潜在意識と言動が一致しているので説得力があるのです。

子供の心理が理解できないと思うのなら、親はまず自分の心を見つめ直す必要があります。
自分の言葉は本当に子供のための言葉なのか、自分が子供なら親にどういう風に接してもらいたいかを考えてみる必要があるでしょう。

親子が深い部分で信頼し合っていれば、子供が親に迷惑をかけるような犯罪に走る確率はぐっと下がるはずです。

思春期の子供に親としてどう接すればいいのか?

思春期という時期はそれまで親や目上の人のコピーだった自分が、独立した自己へと変わり始める時期です。

ですので非常に不安定であり、それまで同様に「親だから」という「上から目線」で子供に接すると、思わぬ反発を招くことがあります。

「親だから」正しいことを分からせようという意識が働くとダブルバインドの状態に陥りやすくなってしまいます。

同じ人間として正直に子供にぶつかることが子供の気持ちを理解し、親自身の気持ちを理解してもらうためにも大切です。

コロンバイン銃乱射事件の主犯だったエリクの父親は元軍人でした。
家の中にはしっかり規律があり、エリックも父には逆らえなかったと思われます。

エリックの家庭内の事情については両親が沈黙しているのでよく分かっていません。
しかし、親が等身大で子供に接していたのかという点には疑問が残ります。

親が子供にできることとして、食生活を正すということと、正直な心で子供にぶつかるということがとても大切だと思います。